BASE・Shopify・カラーミーショップ・STORESを徹底比較【2025年版】

BASE・Shopify・カラーミーショップ・STORESを徹底比較

日本の小〜中規模EC運営者向けに、4つの主要ECプラットフォーム(BASE・Shopify・カラーミーショップ・STORES)を比較しました。
各サービスの概要とメリット・デメリットを整理し、料金や機能を一覧で比較した上で、適した利用シーンについて解説します。


各サービス概要

BASE・Shopify・カラーミーショップ・STORESの特徴を簡単に比較し、違いがひと目でわかるように整理しました。

BASE(ベイス)

BASEは国内発のオンラインストア構築サービスで、初期費用・月額費用が0円とスモールスタートに最適です。スマートフォンアプリからショップ開設や商品登録、受注管理まで行え、抽選販売やSNS連携、ポップアップ出店など集客支援機能も備えています。無料テンプレートに加えて有料テーマが多数あり、デザイン性の高いショップを低コストで構築できます。

Shopify(ショッピファイ)

Shopifyは世界中で利用されるクラウド型コマースプラットフォームで、オンラインストアの構築からPOSレジやB2B取引、越境ECまで幅広い機能を提供します。数千のアプリやテーマで自由度の高いカスタマイズが可能で、成長に応じてプランをアップグレードできます。国内プランでは月額制のBasic・Grow・Advancedの3種類が用意されています。

カラーミーショップ

カラーミーショップはGMOペパボが提供する国内向けEC構築サービスです。販売手数料が0円でクレジットカード決済手数料も比較的低く設定されており、商品登録数やディスク容量が充実しています。テンプレートのHTML/CSS編集やWordPressとの連携が行えるため、デザインや機能を自由にカスタマイズできます。

STORES(ストアーズ)

STORESはネットショップ作成や予約管理、キャッシュレス決済など複数サービスを提供するプラットフォームです。ネットショップではフリープラン(0円)とベーシックプラン(年払い2,980円/月)の2種類があり、簡単な操作で出店できる点が特徴です。ベーシックプランでは独自ドメインや決済方法の拡張など、機能が増えます。

BASEのメリット・デメリット

初期費用ゼロと豊富なデザイン性が魅力ですが、販売手数料や決済条件に注意が必要です。

メリット

  • 初期費用・月額費用がゼロで始められ、売れた分だけ手数料を支払う従量課金制。
  • 無料テンプレートや買い切り型の有料テーマが豊富で、ブランドの世界観を表現しやすい
  • スマートフォンからの操作に対応し、ショップ開設や商品管理が簡単。
  • 抽選販売やSNS連携、クーポン発行など販売促進機能が標準搭載。
  • 売上が増えてきた場合グロースプランに乗り換えることで、決済手数料を2.9%に引き下げられる

デメリット

  • スタンダードプランでは初期費用/月額費用が0円となる代わりに、販売手数料3%+決済手数料3.6%+40円がかかる。
  • Pay IDアプリからの注文には、スタンダードプラン/グロースプラン共に1注文あたり手数料(決済手数料3.6%+40円+サービス利用料5.9%)がかかる。
  • 売上の出金時に振込手数料250円と事務手数料500円(2万円未満の場合)が差し引かれる。

Shopifyのメリット・デメリット

高機能で越境ECにも強い反面、月額費用や学習コストが大きめなサービスです。

メリット

  • 多言語・多通貨や海外発送に対応し、グローバル展開が容易
  • POSレジや複数チャネル販売、B2B機能など大規模ビジネス向け機能が充実
  • 数千のアプリやテーマで自由度高くカスタマイズでき、拡張性が高い。
  • 24時間対応のチャットサポートや充実したチュートリアルが利用できる。

デメリット

  • 月額費用が3,650円〜44,000円と他サービスに比べ高め。
  • Shopify Paymentsを使わない場合には2%〜0.6%の外部決済サービス料がかかる。
  • 機能が多い分、初期設定や運用に一定の学習コストが必要。
  • サポートやマニュアルの日本語対応は一部に留まるため、ある程度の英語力が必要。

カラーミーショップのメリット・デメリット

販売手数料ゼロや柔軟なカスタマイズ性が強みですが、初期費用や契約手続きが必要です。

メリット

  • 販売手数料が0円で、カード決済手数料も3.4%〜2.99%と低い。
  • 商品登録数やディスク容量が大きく、複数商品の取り扱いに適している。
  • HTML/CSS編集やWordPress連携が可能でカスタマイズ自由度が高い。
  • レギュラー・ラージプランでは30日間の無料体験があり、機能を事前に確認できる。

デメリット

  • フリープランは機能が限定され、商品数や画像枚数などに制限がある。
  • 有料プランでは初期費用が発生し、レギュラー3,300円、ラージ3,300円、プレミアム22,000円が必要。
  • 決済代行会社との契約が別途必要で、手続きがやや煩雑。

STORESのメリット・デメリット

低コストで始められ多用途に使えますが、機能やカスタマイズ面では制限があります。

メリット

  • フリープランで月額0円から開始でき、初期費用も不要。
  • ベーシックプランでも月額2,980円(年払い)と低コストで、独自ドメインや決済方法の拡張が可能。
  • ネットショップ以外に予約管理やキャッシュレス決済など複数サービスを統合できる。
  • 「スピードキャッシュ」オプションにより、追加手数料1.5%〜で翌日振込が利用できる。

デメリット

  • フリープランの決済手数料は5.5%〜と高く、一部決済では6.5%または4.6%がかかる。
  • デザインテンプレートや拡張機能が少なく、カスタマイズ性が限られる。
  • 成長後に大規模運営へ移行する場合には機能が物足りないことがある。

料金・手数料の比較

各サービスの主要プランの料金と手数料を一覧表にまとめました。複数プランを展開するサービスでは、主なプランごとに1行ずつ記載しています。

サービスプラン月額費用※無料期間/試用初期費用販売手数料決済手数料振込・事務手数料備考
BASE スタンダード 0円 無料期間なし 0円 サービス利用料3% 3.6%+40円/件(Pay ID注文は追加5.9%) 振込手数料250円+事務手数料500円(出金が2万円未満の場合) 売上がない場合の負担がなく、初心者に最適。
グロース 年払い16,580円/月・月払い19,980円/月 無料期間なし 0円 なし 2.9%/件(Pay ID注文は3.6%+40円+5.9%) 振込手数料250円+事務手数料500円(出金が2万円未満の場合) 手数料が低いため、売上が大きい店舗向け。
Shopify Basic 3,650円/月(年払い) 無料トライアル+3か月間150円/月 0円 0円(Shopify Payments利用時) 3.55%/件+外部決済手数料2% 振込手数料無料(入金は5〜11営業日) 個人事業主向けの最小プラン。
Grow 10,100円/月(年払い) 無料トライアル+3か月間150円/月 0円 0円(Shopify Payments利用時) 3.4%/件+外部決済手数料1% 振込手数料無料(入金は5〜11営業日) 少人数チーム向けで、スタッフアカウント増加など機能が拡充。
Advanced 44,000円/月(年払い) 無料トライアル+3か月間150円/月 0円 0円(Shopify Payments利用時) 3.25%/件+外部決済手数料0.6% 振込手数料無料(入金は5〜11営業日) 大規模事業向けでローカルストアフロントなど高度機能。
カラーミーショップ フリープラン 0円 無料期間なし 0円 0円 クレジットカード3.4〜2.99%(決済代行会社により異なる) 各決済代行会社の振込手数料が別途必要 基本機能が限定されるが、月商10万円未満の試用に最適。
レギュラー 4,950円/月 30日間無料体験 3,300円 0円 クレジットカード3.4%〜 各決済代行会社の振込手数料が別途必要 小〜中規模のネットショップ向け。
ラージ 9,595円/月 30日間無料体験 3,300円 0円 クレジットカード3.19%〜 各決済代行会社の振込手数料が別途必要 商品数が多い店舗や卸売向け。
プレミアム 35,640円/月~ 無料期間なし 22,000円 0円 クレジットカード2.99%〜 各決済代行会社の振込手数料が別途必要 専任サポート付きの大型店舗向け。
STORES フリープラン 0円 初月無料 0円 0円 5.5%〜(PayPal、Paidy、楽天ペイ、PayPay、Amazon Payは6.5%または4.6%) 通常サイクルで振込。翌日振込は「スピードキャッシュ」(手数料1.5%〜)が必要 試しに始めたいショップ向け。
ベーシック 2,980円/月(年払い)
3,480円/月(月払い)
初月無料 0円 0円 3.6%〜(一部決済は6.5%または4.6%) 通常サイクルで振込。翌日振込は「スピードキャッシュ」(手数料1.5%〜)が必要 独自ドメインやCSV更新など機能が拡充。
※月額費用はすべて税込表記。2025年8月10日時点の公式情報に基づいています。各社で上位プランやオプションサービスが存在する場合があります。

機能の比較

デザイン・多言語対応・アプリ連携など主要機能を横並びで比較しました。

機能項目BASEShopifyカラーミーショップSTORES
デザインテンプレート無料テンプレート+有料テーマ多数豊富なテーマとアプリでカスタマイズ自由無料テンプレート+HTML/CSS編集可シンプルなテンプレート
多言語・多通貨◎(多言語・多通貨対応)◎(多言語・多通貨対応)△(越境ECはオプション)△(多言語機能なし)
POS/対面販売-(オンライン専用)◎(POSレジ対応)○(外部サービス連携)○(POSレジサービスあり)
アプリ/拡張機能○(抽選販売・会員管理など)◎(数千のアプリ)○(アプリストアあり)△(拡張は限定的)
SEO/マーケティング○(クーポン・SNS連携)◎(分析ツール・広告連携豊富)○(クーポン発行・Google連携)△(基本機能のみ)
サポート体制メールサポート・コミュニティ24時間チャット/メールプランによりメール・電話・専任サポートメールサポート・FAQ
独自ドメイン利用ベーシックプランのみ
HTML/CSS編集◎(有料テーマも編集可)◎(自由度高い)◎(全プラン対応)×(編集不可)

結論:【大規模ビジネスならShopify、個人や小〜中規模事業者にはBASE】

大規模ビジネスを展開する場合にはShopifyがおすすめです。
コストは高めですが、高機能で自由度も高く、オンラインストアの構築からPOSレジやB2B取引、越境ECまで幅広い機能を利用することができます。


個人や小〜中規模事業者、デザイン重視の運営者にはBASEがおすすめです。
月額費用0円でスタートでき、操作もわかりやすいため早期にショップを立ち上げられます。売上が上がってきた段階でグロースプランに移行すれば、決済手数料が業界最低水準へ下がり、トータルコストを抑えつつビジネスを拡大できます。
また、Dolce & Vivaceなどの有料テーマを活用することで、ブランドの世界観を効果的に表現したショップを低コストで構築でき、長期的なブランディングにも繋がります。


【 Shopifyの注意点 】

Shopifyは自由度が高い反面、機能や設定が複雑で運営に専門知識が必要になることも多く、外部業者への依頼やアプリ導入でコストが増大しがちです。
過去にShopifyへ乗り換えたショップの中には、「難しすぎて扱えない」「コストが高すぎる」などの運営負担や費用面を理由に、使い慣れたBASEやSTORESへ戻るケースも見られます。

Shopifyを選択する場合には、社内に専門チームを設けるか、管理運営を外部業者に依頼する体制を前提とすることをおすすめします。


【 BASEの注意点 】

BASEではショップを開設すると、任意でPay IDアプリにも商品を掲載することができます。
Pay IDアプリには下記のようなメリットがあります。

  1. 新規顧客の獲得
    アプリ内で複数ショップを横断検索できるため、あなたのショップを知らない人にも商品を見つけてもらうことができます。
  2. 購入ハードルの低減
    登録済ユーザーは住所・支払い情報入力が不要で、数タップで決済完了。離脱を防ぎ購入率アップに。
  3. リピーター獲得
    購入履歴やお気に入り機能で再訪しやすく、プッシュ通知やメールで新商品情報も配信可能。
  4. 無料で露出拡大
    BASEが行う広告・SNS施策により、広告費をかけずに多くのユーザーへアプローチできます。
  5. 販売チャネルの拡大
    Webショップに加えアプリ経由でも販売でき、潜在顧客層の幅が広がります。

但し、Pay IDアプリからの注文には、スタンダードプラン/グロースプラン共に1注文あたり手数料(決済手数料3.6%+40円+サービス利用料5.9%)がかかります。 上記のメリットと比較した時に「9.5%+40円」という手数料の負担が大きすぎると感じる場合には、BASE管理画面からPay IDアプリへの掲載を停止することを検討してもよいでしょう。 逆に、高い手数料は成果報酬型の広告費のようなものであると許容できるのであれば、手間なく販売チャネルを拡大することができるPay IDアプリのメリットは大きいといえます。

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参考リンク

本文で紹介した公式サイトや関連ページへのリンクを一覧で掲載します。